ぼたえもん童話集 『アリと神さま』③

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「神さま!!  いったい、わたしはいつ馬になれるのですか」


神さまはにっこりなさって


「おお、おまえは背中に立派な羽がはえたではないか」


「こんなものは、わたしの望んでいるものではありません。

わたしは馬になりたいのです」


「なるほど・・・、 しかし、アリさん、実は、なにほどおまえが

気張っても、馬になるわけにはいかないのだ。しかし、羽が

はえて空を飛べるようになった以上は、おまえは馬の鼻さきへ

とまって、屁をひりかけることさえできるではないか。

それでもおまえはふへいなのか」


アリは、しばらく考えていましたが、やがて神さまの前へ

うやうやしく両手をついて、


「ハイ、よくわかりました。まことにありがとうございました。」


といって、お礼をもうしてかえりました。




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このページは、出口眞人が2010年8月18日 15:12に書いたブログ記事です。

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