京都『便利堂』の藤岡篤弘さん･･･。

毎年"節分大祭"に向けて、"人型大祓い"を、知・友人たちにお薦めして
いる。その中に、20余年前にお世話になった、「京都・便利堂」さんもあ
る。　綾部の大本神殿・長生殿を造営した時の「完成報告書」を便利堂
さんの持つ、特殊な技術である『コロタイプ印刷』で仕上げたのである。

そんなお付き合い以来、長年、便利堂さんには節分のお祓い時のみ親交
を続けて来たが、今日はその人型さんをお届けする事と共に、近況等を聞
いて欲しいと、京都営業本部の藤岡篤弘さんが来園下さった。
藤岡さんは淡路島のご出身で、便利堂さんに勤めて6年目になられるの
だと。昨年ご結婚され、今年の５月には、第一子が誕生予定だと言う新婚
さん･･･。

「便利堂」と言っても知る人ぞ知る、かも･･･。　今日も色んなパンフレット類
等を持参下さり、現在の社業内容等について、色々とお話しを伺ったが、
美術品・工芸品等、歴史的価値のあるものを、最も原本に近い形で、忠実
に撮影・印刷し後世に遺すと言う、特殊ないわゆる美術工房･･･。

長生殿造営の頃には、杢正夫先生と言う、文化財保護審議会委員をなさ
れていた専門家がいらっしゃって、「どうしても便利堂の印刷技術でないと
本物を後世に遺す事は出来ないんだ」とこだわっておられた。

今時の時勢、簡単・手軽・便利・早い・安い等々の理由で、コロタイプ印刷等
と言うモノは、大分周辺に片づけられているのかも知れないし、便利堂さん
も経営的には大変な時代を迎えているのだろうナァ･･･と何時も気になって
いたのであるが、藤岡さんのとても純粋な、柔らかな語り口に接しながら、
本当に頑張って欲しい！！　　素晴らしい日本の、日本人の叡智を守り抜いて
欲しい･･･、そんな思いを強くした一時でした。

写真は、便利堂さんが撮影していた、ガラス乾板から甦った「法隆寺金堂
壁画」〔岩波書店刊行〕のパンフレットを手に、便利堂の社業等を紹介する
藤岡篤弘さん･･･。
「便利堂」にご関心ある方は、下記アドレスをご参照下さい･･･。

           http://www.benrido.co.jp/index.html